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茨城屈指の紫陽花スポット「雨引観音」とは
雨引観音こと雨引山楽法寺は、茨城県桜川市にある真言宗豊山派の寺院で、587年(用明2年)に開山したといわれ坂東観音霊場の第24番礼所でもあります。
雨引山の山号は、821年(弘仁12年)嵯峨天皇の勅命により「雨乞いの祈願」 が行われたことに由来します。
現在も、安産・子育てのご利益があるとされ、子供の健康を願うため多くの参拝者が訪れます。
恒例の「雨引観音あじさい祭」
雨引観音境内には、桜・牡丹・つつじ・紫陽花・紅葉など四季の彩りを楽しめる「花のみ寺」としても知られます。
紫陽花が見頃を迎える時期には「雨引観音あじさい祭」が行われ、約10種 3,000株の紫陽花が咲き誇り、苗の販売やライトアップも行われます。
「雨引観音あじさい祭」の基本情報
●開催期間:令和4年6月10日~7月20日(8:30~17:00)
薬井門(黒門)
元は雨引観音(楽法寺)の表門として、麓の集落にあったものを移築したものです。
関ヶ原の戦以前は真壁城の城門であったもので、1999年(平成11年)に磴道(とうどう)入口に移転修復されました。
磴道(とうどう)
145段ある石段は別名「厄除けの石段」と呼ばれ、「南無観世音菩薩」と唱えながら全段登り切ると、厄が落ちるとされています。
両端には紫陽花が植えられており、「あじさい祭り」の際には華やかに染まり、まさにメイン通りとなります。
長い石段を登って行くと、筑波山を一望できる絶景が待っています!(残念ながら山頂に雲がかかっていますが…)
鐘楼堂
石磴道(とうどう)を登りながら右手を眺めていると、存在感のある鐘楼堂が見えてきます。
1254年(建長6年)宗尊親王によって建立され、その後1682年(天和2年)に再建後大破し、1830年(文政13年)に再度建立したものです。
仁王門(県指定文化財)
1254年(建長6年)建立され、鎌倉時代の仏師康慶の彫刻した二体の仁王尊が祀られています。
周囲の彫刻は、1704年(宝永元年)中無関堂円哲が彫刻した豪壮華麗と評される彫刻が施されています。
門の朱色と紫陽花とのコントラストが美しく、お勧めの撮影スポットです。
本堂(観音堂)
創建時期は不明で、1254年(建長6年)宗尊親王が、由緒ある仏堂が朽壊していることを嘆き、鎌倉幕府の執権 北条時頼に再建を命じたといわれています。
現在の本堂は、1682年(天和2年)建立された物で、1998年(平成10年)には、大規模な修復作業を実施し屋根瓦葺き替えや塗り替えが行われました。
また、室町時代の兵火により焼失した際に、「マダラ鬼神」が現れ大勢の鬼を使い寺を再建したという伝説が残っており、毎年4月には「マダラ鬼神祭」が行われています。
多宝塔
1683年(天和3年)十四世 堯長が、三重塔を再建しようと塔の二重目まで建設したが病に倒れ、十五世 堯宗が前代の後を継ぎ1685年(貞享元年)に完成させました。
また、本堂の観世音菩薩が自然に開帳し、数十日に渡って多くの参拝者が集まり苦労なく塔の建築費用が集まったという言い伝えがあります。
現在の塔は、1853年(嘉永6年)十万人講を勧進し、三重塔を多宝塔と改められた物です。
境内に放し飼いの「孔雀」!!?
境内を歩いていると、突然現れるに孔雀の風雅な姿にビックリしました。
境内の数カ所で見かけたので、それなりの数が繁殖しているようです。
運が良いと孔雀が羽を広げて、美しい姿を見せてくれます。
なかなかのハレーション効果で、ちょっと目がくらくらしますね(笑)
また、境内には孔雀の他、カモやアヒルやカメなど沢山の生き物にも出会えます。
雨引山の麓「雨引千勝神社」
雨引山の麓に、気になる神社があり帰りがけに訪れてみました。
807年(大同2年)の創建といわれ、導きの神 猿田彦命が祀られています。
常陸国の楠木氏が、戦勝祈願のため紋を木に彫り奉納したという言い伝えがあります。
こちらは、巨大なスダジイのご神木。
小さな神社ではありますが、雰囲気も良く雨引観音にお越しの際には、ぜひ足を運んでみてください。
【施設概要】
●施設名:雨引千勝神社
●所在地:茨城県桜川市本木270
「雨引観音」の基本情報
参拝時間
●8:30~17:00
定休日
●無休
「雨引観音」へのアクセス方法
車を利用の場合
●北関東自動車道 桜川筑西I.C.より約15分
●常磐自動車道 土浦北I.C.より約45分
駐車場情報
●普通車 500台、大型車 10台
電車を利用の場合
●JR水戸線 岩瀬駅より タクシーで約10分
【施設概要】
●施設名:雨引観音(雨引山楽法寺)
●所在地:茨城県桜川市本木1
●URL:http://www.amabiki.or.jp/