「鎌原観音堂」浅間山の大噴火から村人を救った奇跡の地

「鎌原観音堂」浅間山の大噴火から村人を救った奇跡の地

※本ページは、一部でアフィリエイトプログラムを利用しています。

火山災害の歴史を伝える「鎌原観音堂(かんばらかんのんどう)」

鎌原観音堂の本堂浅間山の麓、群馬県嬬恋村にある「鎌原観音堂」は、天明大噴火により最も被害を受けた鎌原地区に鎮座する小さな観音様。
噴火による「土石なだれ」に気が付き、この観音堂に辿り着いた村人93名のみが助かった『奇跡の地』としてNHK「ブラタモリ」でも紹介されました。現在では、「厄除け」とくに「災害除け」の信仰の対象とされ、火山災害の歴史を今に伝えます。

鎌原観音堂の石段観音堂へ続く石段は15段となりますが、発掘調査により下部の35段が埋没し全体で50段の石段があることが判明しました。
埋没した基部からは、逃げ遅れた「女性2名の遺体」が発見されています。また、周辺では埋没した家屋や生活用品なども多数発掘され、イタリアの噴火遺跡に倣って「日本のポンペイ」とも呼ばれています。

県指定史跡「天明三年浅間焼け遺跡」

天明三年浅間焼け遺跡の案内板1783年(天明3年)8月5日、浅間山の噴火により発生した「土石なだれ」は、旧鎌原村を一瞬にして埋没させました。全村民 570名の内、「鎌原観音堂」へ避難した93名のみが助かったと伝えられています。1979年(昭和54年)には発掘調査が行われ、観音堂へ続く石段の1段目付近から、2名の女性の遺体が発見されました。この「観音堂」と「石段」と共に、1815年(文化12年)建立の「石碑」は、天明大噴火災害を実証するモノとして、群馬県指定史跡に指定されています。

境内の見所をご紹介!

十王堂(埋没民家)

鎌原観音堂の十王堂正面入り口から、境内に入って左手にある古いお堂は「十王堂」と呼ばれ、調査で発掘された「埋没民家」の一部が展示されています。

手水舎

鎌原観音堂の手水舎清らかな水が湧き出る円形の手水舎。お参りの際は、心身をお清めしましょう。

聖観音像

聖観音像鎌原観音堂の右隣にある「聖観音像」。二百回忌となる1982年(昭和57年)に、高さ5mの供養観音像として造立されました。

よこさわ土産店(境内売店)

鎌原観音堂の売店若干廃墟感ある売店エリア。編集部が訪れた9月後半では、ご覧の状況でしたが、繁忙期となるGWから夏季シーズンには土産店が営業されている様です。

「鎌原観音堂」へのアクセス情報

鎌原観音堂前バス停

電車を利用の場合

●JR吾妻線 万座・鹿沢口駅より西武高原バス 軽井沢行き「鎌原観音堂前」下車 徒歩すぐ
●長野新幹線 しなの鉄道軽井沢駅より西武高原バス 草津・万座温泉・白根火山方面行き「鎌原観音堂前」下車 徒歩すぐ

車を利用の場合

●上信越自動車道 碓氷軽井沢I.C.より鬼押ハイウェー経由 約60分
●関越自動車道 渋川伊香保I.C.より約80分

駐車場

●無料駐車場あり(嬬恋郷土資料館併用)

施設概要
施設名鎌原観音堂
所在地群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原492

「鎌原観音堂」近隣の宿をみる

「鎌原観音堂」の近隣スポット

嬬恋郷土資料館

嬬恋郷土資料館の外観「嬬恋郷土資料館」では、浅間山の天明大噴火で埋没した旧鎌原村の発掘品や噴火に関する資料を多数展示しています。
当時の様子を学ぶことができる映像(DVD)も上映されるので、鎌原観音堂へ行く前に事前学習することをお勧めします。

施設名嬬恋郷土資料館
所在地群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原494
営業時間9:00~16:30(最終入場 16:00)
休館日水曜(祝日の場合は翌日)
12月27日~1月4日
※その他特に定める日(7月~8月は無休)
料金高校生・一般:300円
小・中学生:150円
URLhttps://www.vill.tsumagoi.gunma.jp/www/genre/1000100000006/

浅間山北麓ジオパーク総合インフォメーションセンター

浅間山北麓ジオパーク総合インフォメーションセンターの正面嬬恋郷士資料館に隣接する「総合インフォメ ーションセンター」。近隣の観光案内をはじめ、各種イベントが開催されます。カフェスペースもあるので、バスやタクシーの待合所としても便利な施設です。

浅間山北麓ジオパーク総合インフォメーションセンターの館内施設内では、「浅間山北麓ジオパーク」に関する展示や、地元「嬬恋村の特産品」なども販売されています。また、案内カウンターでは「ジオカード」の配布も行なっているので、忘れずにゲットしましょう。

施設名浅間山北麓ジオパーク総合インフォメーションセンター(嬬恋村地域交流センター)
所在地群馬県吾妻郡嬬恋村大字鎌原495-45
営業時間8:30〜17:15
URLhttps://mtasama.com

嬬恋村農産物等直売所「あさまのいぶき」

嬬恋村農産物等直売所「あさまのいぶき」の外観嬬恋郷土資料館に隣接する村営の「農産物等直売所」で、2020年(令和2年)8月にオープンした新しい施設です。

あさまのいぶきの店舗内館内では、地元名産の「嬬恋キャベツ」をはじめ、新鮮な農産物や鎌原地区の特産品などを販売しています。
また、嬬恋村が「モンベルフレンドエリア」に登録されていることもあり、『モンベル×つまごい』コラボ商品は見逃せません。

施設名農産物等直売所「あさまのいぶき」
所在地群馬県吾妻郡嬬恋村鎌原493-17
営業時間夏期:9:00~16:00
夏期以外:10:00~15:00
店休日夏期:不定休(施設に確認ください)
冬期:火曜・水曜
URLhttps://asamanoibuki.com

created by Rinker
JTBパブリッシング
¥1,188 (2024/12/06 22:51:06時点 楽天市場調べ-詳細)

この記事を見た人はこちらもおすすめ

「鬼押出し園」浅間山と溶岩が織りなす絶景スポット

「群馬県 嬬恋村」浅間山の絶景とキャベツ畑を望む観光スポット

関連記事

  1. 泉神社の鳥居

    「泉神社(泉が森)」美しい湧き水で知られる縁結び…

    古くから湧き水が湧き出会いの場であった「泉神社(いずみじんじゃ)」とは茨…

  2. 野木町煉瓦窯の外観

    「野木町煉瓦窯(ホフマン館)」で近代日本の歴史に…

    近代化遺産「旧下野煉化製造会社煉瓦窯」とは栃木県野木町の近代産業を支えた…

  3. 「那須国造碑(笠石神社)」古代のロマンに触れよう…

    那須国造碑(なすのくにのみやつこのひ)について栃木県大田原市にある飛鳥時…

  4. 縁切寺満徳寺資料館の縁切り門

    「縁切寺満徳寺資料館」江戸時代の離婚事情はいかに…

    幕府公認の駆け込み寺を学ぶ「縁切寺満徳寺資料館」群馬県太田市の利根川沿い…

  5. 楽山園の風景

    国指定名勝「楽山園」群馬県甘楽町にある穴場スポッ…

    織田宗家ゆかりの大名庭園「楽山園」とは群馬県甘楽町にある「楽山園」は、江…

  6. 二の丸跡から見上げる本丸跡の石垣

    戦国屈指の名城「唐沢山城跡(唐澤山神社)」を散策…

    関東七名城の一つ「唐沢山城跡」とは栃木県佐野市にある「上杉家」や「北条家…

  7. 「小山評定」の舞台 小山市にある関連スポット紹介…

    天下分け目の分岐点「小山評定」の舞台、小山市とは栃木県南部にある小山市は…

  8. 「宇都宮城址公園」で宇都宮の歴史と文化に触れる

    本丸の一部を復元した「宇都宮城址公園」の魅力栃木県宇都宮市にある宇都宮城…

最近の記事

  1. 石切山脈の奥山採石場
  2. 常陸国出雲大社の拝殿と参拝イメージ
  3. 伊香保温泉のイメージ
  4. 伊香保おもちゃと人形自動車博物館の外観
PAGE TOP