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「西の吉野、東の桜川」と並び称される桜の名所
茨城県桜川市は、古来より桜の名所として知られ平安時代には多くの和歌に詠まれ、江戸時代には水戸藩主により植樹がされていました。
「桜川のサクラ」は山桜が多いのが特徴で、約700本の桜並木を楽しめ、「磯部桜川公園」周辺は、国指定文化財の名勝および国の天然記念物にも指定されます。
国指定名勝「桜川のサクラ」とは
「桜川のサクラ」が見られるのは、「磯部桜川公園」「櫻川磯部稲村神社」とその周辺エリアです。
一部の報道等で、里山に自生する山桜の景観を紹介したり、里山の山桜と奈良の吉野山とを比較するなどの誤った案内がされるケースが増えています。
参道をはさんだ1kmに及ぶ桜の並木
「櫻川磯部稲村神社」の参道をはさんで、「磯部桜川公園」への約1kmある桜並木は、古くから「磯部の百色桜」として親しまれてきました。
天然記念物指定 11種の「山桜」
東北産の「白山桜」を中心に11種の山桜が天然記念物に指定されています。
一般的に知られる「染井吉野」とは異なり、1本毎に遺伝子が異なる多彩な山桜が群生する「桜川の景観」の価値が広く認知され始めています。
桜川の山桜の見頃
例年4月上旬から中旬頃まで(染井吉野と比べやや遅め)
うららかな春を彩る「桜川の桜まつり」
桜川市内の桜の名所「磯部桜川公園」「櫻川磯部稲村神社」「高峯のヤマザクラ」「雨引観音」を中心に、桜の咲いている時期に開催されます。
「桜川の桜まつり」の概要
●開催期間:2023年3月5日~4月25日
※例年3月上旬~4月中旬
※開催日は毎年2月中旬に決定されます。
「磯部桜川公園」へのアクセス方法
電車を利用の場合
●JR水戸線 羽黒駅より徒歩で約40分
●JR水戸線 岩瀬駅よりタクシーで約15分
車を利用の場合
●北関東自動車道 桜川筑西I.C.より約10分
●北関東自動車道 笠間西I.C.より約10分
駐車場情報
●普通車 60台
【施設概要】
●施設名:磯部桜川公園
●所在地:茨城県桜川市磯部740-2
櫻川磯部稲村神社
天照皇大神、木花佐久耶姫命、天手力雄命などの諸神が祀られ、景行天皇の時代に東国平安の分霊を移して祀ったという伝説もあります。
江戸時代には、徳川光圀をはじめとした代々水戸藩主の崇拝を受け、木造の狛犬は茨城県の文化財に指定されています。
山桜が見頃を迎える「桜川の桜まつり」開催時には、境内にて無料の桜ガイドが行われています。
室町時代に幽玄能を大成させた世阿弥が残した謡曲「桜川」に詠われた「糸桜」が境内奥にあります。
「櫻川磯部稲村神社」の沿革
939年(天慶二年)平貞盛、将門追討祈願、常陸西大社稲田姫神社関係文書に新治郡礒部稲村宮として常陸28社の一に載せられ、849年(嘉祥2年)水旱の際に折鏡ヶ池において祈雨祭執行のことが伝えられている。
更に人皇108代後水尾天皇礒部大明神の勅額を賜る。特に古来より安産守護神として崇敬され神札を授与する。
平安の世から詠われた桜の名所
「常よりも 春辺になれば桜川 波の花こそ 間なく寄すらめ」
平安の歌人「紀貫之」が桜川について詠んだ歌が「後撰和歌集」に収録されています。
「後撰和歌集(ごせんわかしゅう)」とは
村上天皇の下命によって編纂された二番目の勅撰和歌集。
「古今和歌集」のような序文が付されていないため、その成立年時は不明であるが、遅くとも天暦末年には奏覧されたとされています。
要石(かなめいし)
磯部稲村神社の要石(凸形)と常陸国一之宮鹿島神宮の要石(凹形)は対を成し、「鹿島の要石は鯰の頭、磯部の要石は尾を押さえる」と古来より連なり地震除けや災難除けの守り神とされています。
実際にこの辺りを震源とした地震が多く、実はかなり効果があるのではないか?と思ってみたり。
「櫻川磯部稲村神社」へのアクセス方法
電車を利用の場合
●JR水戸線 羽黒駅より徒歩で約35分
●JR水戸線 岩瀬駅よりタクシーで約15分
車を利用の場合
●北関東自動車道 桜川筑西I.C.より約10分
●北関東自動車道 笠間西I.C.より約10分
駐車場情報
●普通車 30台、大型車 3台
【施設概要】
●施設名:櫻川磯部稲村神社
●所在地:茨城県桜川市磯部779
「桜川のサクラ」散策に最適な宿
桜川市近隣には多くのホテル・旅館があります。
旅の目的に合わせて最適な宿をお選びください。