「六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所」で天心の想いに触れる

「六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所」で天心の想いに触れる

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「茨城大学五浦美術文化研究所」について

茨城大学五浦美術文化研究所の正面入口茨城県北茨城市の五浦海岸沿いにある「六角堂」で知られる「茨城大学五浦美術文化研究所」は、岡倉天心遺跡の管理と、日本の近代美術や内外の文化・歴史研究を目的とする茨城大学の研究機関です。

長屋門・天心邸の風景その敷地内にはシンボルとなる「六角堂」をはじめ、登録有形文化財指定の「長屋門・天心邸」、登録記念物指定の「天心邸庭園・大五浦・小五浦」などがあり、「天心遺跡記念公園」の一部となっています。

岡倉天心と五浦海岸の出会い

五浦海岸の風景1903年(明治36年)5月の頃、新天地を求めていた「岡倉天心」は、北茨城市出身の日本画家「飛田周山」の案内で五浦を訪れ、一目でこの地を気に入り活動の拠点としました。
2年後の1905年(明治38年)には、自身の設計により「天心邸(住居)」と「六角堂(観覧亭)」を建築、その翌年には「日本美術院」をこの地に移転し「横山大観・菱田春草・下村観山・木村武山」といった日本画家たちが家族らと共に移り住み創作活動に励みました。

日本美術院跡地の石碑「茨城大学五浦美術文化研究所」より徒歩6分程で到着する「椿浦(通称 蛇頭岬)」の絶壁の上には「日本美術院研究所跡」の記念碑が建てられており、筆塚や井戸なども作られています。

岡倉天心の墓こちらは、「茨城大学五浦美術文化研究所」より徒歩1分程で到着する「岡倉天心のお墓」。
1913年(大正2年)9月2日、50歳で没した岡倉天心は東京・豊島区の染井墓地に埋葬され、同月末には天心の遺志を汲み、この五浦の地に分骨が行われました。

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「六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所」の見どころを紹介!

六角堂(震災後復元)

五浦六角堂の風景1905年(明治38年)「岡倉天心」自身が設計したもので、「観瀾亭」と名付けられた岸壁に建つ六角形のお堂。
かつての「六角堂」は国の登録有形文化財に登録されていましたが、2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災の津波により流失し、翌年の2012年(平成24年)多くの有志の尽力により創建当初ママの姿で再建されました。

六角堂の内部六角堂内部からは、五浦の美しい景観を一望でき「岡倉天心」が思想にふけった場所といわれています。
また、この建物には三つの意図が込められているとされ「中国・インド・日本」といったアジアの伝統思想を一つの建物で表現しています。

茨城大学五浦美術文化研究所 東日本大震災の津波到達地点「六角堂」よりやや高台に建つ「天心邸」前には、「津波到達点」の印があり、津波の規模の大きさに驚かされます。

天心邸(登録有形文化財)

天心邸「岡倉天心」自身の設計で、当時放置されていた元料亭「観浦楼(かんぽろう)」の古材を用いた風雅で趣のある数寄屋風建築の建物。没後に改築され、現在の姿は往時の半分ほどの広さとなっています。

天心邸前の庭園「天心邸」前にある庭園は、ボストンから取り寄せた芝生が植えられ、和風の母屋に対して洋風造りであったといわれています。

「亜細亜ハ一なり」の石碑

亜細亜ハ一なりの石碑アジアを支える多様性「ASIA is one」 岡倉天心がインドで書いた「東洋の理想」の一文です。
インド・中国・日本など異なる個性を持つ国々が、「亜細亜」というひとつの概念を示したもので、「西洋文化」に対抗しうる「東洋文化」への思いが込められています。

ラングドン・ウォーナー像

ウォーナー像「ラングドン・ウォーナー氏」は、米国ハーバード大学で考古学を専攻し卒業後、ボストン美術館で岡倉天心の助手を務め、1907年(明治40年)に研修候補生として日本に派遣されました。
太平洋戦争中、奈良・京都といった都市を爆撃対象から外す文化財リストを米国政府に提出したとされ、その功績を称えようと1970年(昭和45年)に建てられました。※ウォーナー伝説については諸説あり。

長屋門(登録有形文化財)

長屋門の正面築100年余りの「長屋門」は、岡倉天心遺跡の「管理・受付」として当時と同じ役割を担っており、2003年(平成15年)登録有形文化財に認定されました。

天心記念館(展示室)

天心記念館の館内「長屋門」で受付を済ませて左手すぐには、1963年(昭和38年)に建設された「天心記念館」があります。
ここでは、岡倉天心が使用していた「日用品」や実物の釣舟「龍王丸」、平櫛田中作「五浦釣人」「岡倉天心先生像」といった美術作品の他、各種関連資料が展示されています。

「六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所」の宿泊情報

五浦観光ホテル本館の入口近隣には、北茨城の「旬の味覚」と「良質な温泉」を楽しめる旅館やホテルが複数あります。
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「六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所」の基本情報

茨城大学五浦美術文化研究所の正面案内板

営業時間

●4月~9月:8:30~17:30
●10・2・3月:8:30~17:00
●11月~1月:8:30~16:30
※最終入場は閉館時間の30分前までとなります。

休業日

●原則月曜日

入館料

●一般:400円(中学生以下は無料)
●団体:350円(20名以上)

「六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所」へのアクセス情報

六角堂・茨城大学五浦美術文化研究所の駐車場

電車を利用の場合

●JR常磐線 大津港駅よりタクシー利用 約10分

車を利用の場合

●常磐自動車道 北茨城I.C.より約15分
●常磐自動車道 いわき勿来I.C.より約15分

駐車場情報

●普通車 15台(ほか、近隣駐車場を利用)

【施設概要】
●施設名:茨城大学五浦美術文化研究所(六角堂)
●所在地:茨城県北茨城市大津町五浦727-2
●URL:http://rokkakudo.izura.ibaraki.ac.jp

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