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ココ・ファーム・ワイナリーについて
栃木県足利市北部にある「ココ・ファーム・ワイナリー」は、山の斜面に拓かれた葡萄畑と醸造所をはじめ、ワインショップやカフェなどを併設した全国でも知られるワイナリー。「ワイナリー見学」や「テイスティング体験」も行なっており、ワイナリーについてより深く知ることができます。
野生酵母を使用して醸造される高品質な日本ワインは、「九州沖縄サミット(2000年開催)」や「北海道洞爺湖サミット(2008年開催)」の晩餐会で提供されたことから注目を集めました。
また、例年11月に行われる収穫祭では、「できたてワイン」や「収穫祭記念ワイン」などを楽しめ多くのワイン愛好家で賑わいます。
【主な年間開催イベント】
「春」ゴールデンウィーク期間中
●VINEYARD WEEK ヴィンヤードウィーク
「夏」7月7日~8月15日
●SPARKLING FEST スパークリング・フェスタ
「秋」11月第3日曜日と前日の土曜日
●HARVEST FESTIVAL 収穫祭
「冬」成人の日~3月14日
●St.VINCENT “サン・ヴァンサン” のささやかなお祝い
初めての方は必見「ワイナリー見学ツアー」
「ワイナリー見学ツアー」では、現場スタッフがワイナリーの歴史や敷地内の設備を詳しく案内してくれます。
ワインショップ内にある「受付カウンター」で事前申込を行い、こちらの缶バッチが参加証としてもらえるので見える部分に取り付けます。ちなみに、「カラス」「イタチ」「イノシシ」は、葡萄畑を荒らす厄介者で缶バッジのモデルにすることで被害を少しでも減らしたいという願いが込められています。
【ツアー概要】
●実施時間:10:30~、13:00~、15:00~(1日3回実施)
●所要時間:約45分
●料金:お一人様 ¥500(10名以上の場合は要予約)
中学生たちが開墾した急斜面の「葡萄畑」
「ココ・ファーム・ワイナリー」のシンボル「葡萄畑」。1950年代から足利市の特殊学級の「生徒たち」とその担任教師「川田 昇氏」によって、傾斜38度の急斜面に開墾されました。
急斜面のため耕運機やトラクターなどは使用できず、特殊学級の生徒たちの手作業により2年掛かりで開墾されました。
この畑が葡萄の栽培に適している訳ではなく、資金や地域の理解などの制約によりこの地に開墾するしかなかったからです。
敷地内にあるこの建物は、1969年(昭和44年)に創立された「こころみ学園」の施設です。
果実酒醸造免許の関係で「こころみ学園」より原料となる『葡萄』を仕入れて、「有限会社 ココ・ファーム・ワイナリー」がワインなどに加工して販売する図式となっています。
自家製の野生酵母で醗酵させる「醸造設備」
続いて、ワインショップの隣にある醸造施設内を見学して行きます。
「赤ワイン」は、皮・種と果汁を一緒に発酵させます。対して「白ワイン」は、果汁のみを発酵させて作ります。ちなみに、「ロゼ」は赤ワインの工程途中で皮と種を取り除いて発酵させたモノです。写真の左手にある「破砕機」を使って、ブドウの果汁を取り出します。
大きな扉の奥には、醸造場タンクが並びます。このタンク内でブドウ果汁を発酵させて行きます。ココ・ファーム・ワイナリーでは、白・ロゼ・赤・デザートワインなど様々なワインを醸造しています。
こちらは、施設裏にある山の中に作られた「貯蔵庫」の様子。TVなどでよく見る熟成風景で、葡萄の風味を残すため使い込まれた「ワイン樽」を使用しています。逆に新しい樽で熟成させるとスモーキーな香りのワインになるそうです。
瓶内二次発酵の「スパークリングワイン」
サミットの晩餐会に採用されたココ・ファーム・ワイナリーのスパークリングワインは、「瓶内二次発酵(別名シャンパン方式)」という製法を用いて製造されています。
ワインに酵母を入れるとアルコールと二酸化炭素が発生し、二酸化炭素がワインに溶け込むことで発泡性ワインとなります。
3年間寝かせたワインボトルを、一日2回朝晩まわす作業を、角度を変えながら100日間続けるという途方も無い手間暇が掛かっています。
敷地内に植えられているバラは、単に観賞用という訳ではなく葡萄の木は同じバラ科に属しており、葡萄の異常をこのバラで察知します。まるで、毒ガスを検知する「カナリア」の様な役割を担っていると言うから驚きです。
ワイナリーならでは「テイスティング体験」
ワインショップ内にある受付カウンターにて「テイスティング体験」を申し込めます。テイスティングメニューの中から気になるワインをチョイスして試飲して行きます。
【テイスティング料金】
●テイスティングセット5種:¥1,500(グラス、チケット5枚付)
●テイスティングセット2種:¥1,000(グラス、チケット2枚付)
車を運転する方でも楽しめるように、こだわりのジュースも用意されています。
こちらは、みかんシロップをベースに微炭酸で割った「丘のみかん」と言うジュース。
店舗前に用意されたテラス席には、ウェルカムドリンクとしてベルジュ風「葡萄酢」が用意されています。
スッキリとした仄かな酸味で、お酢の苦手な私でも美味しくいただけました。
テイスティング後に「グラス」を返却すると、ショップやカフェで使用できる500円分のコインと交換できます。
グラスはお土産として持ち帰ることもできるので、どちらが良いかちょっと悩みますね。
WINESHOP(ワインショップ)
敷地内のメイン施設、ワインショップでは「自家製ワイン」や「オリジナルグッズ」の販売をはじめ、ワイナリー見学やテイスティングの受付もこちらで行います。
お洒落な店内では、ワインと相性の良い「チーズ」や「生ハム」などの加工品も販売されています。ブリブリで美味しい、こころみ学園の「原木栽培椎茸」も見逃せません。
「自家製ワイン」の種類も豊富で目移りしてしまいます。気になるワインがあれば、テイスティングで味を確かめてから購入するもの一つの手かと思います。
こちらは、先程紹介した「瓶内二次醗酵」で製造されたスパークリングワイン。ちょうど特別セール中で、1,000円引きでゲットできました!
「北ののぼ」5,800円
COCO FARM CAFE(ココ・ファーム カフェ)
ワインショップのお隣にある「ココ・ファーム・カフェ」では、地元産の野菜や足利マール牛などを使用したこだわりの料理を、自家製ワインと一緒に楽しめます。
葡萄畑を望む贅沢な空間の中でいただく、お洒落なカフェメニューはお味も美味です。
「足利マール牛カレーランチ」1,400円
アルコールが飲めない方には、ワインの風味に一番近いこちらのスパークリングジュース(写真右)はいかがでしょう。
「ロゼスパークリングジュース」500円
天気が良ければ、開放感溢れるロケーションのテラス席がお勧めです。
「ココ・ファーム・ワイナリー」の基本情報
営業時間
●ワインショップ:10:00〜18:00
●カフェ(平日):11:00〜16:00(15:30 L.O.)
●カフェ(土日祝日):11:00〜17:00(16:00 L.O.)
※カフェは、コース料理のみ予約可能です。
休業日
●年末年始、11月収穫祭前日、1月第3月曜日〜金曜日
「ココ・ファーム・ワイナリー」へのアクセス情報
電車を利用の場合
●JR両毛線 足利駅よりタクシー利用 約20分
●東武伊勢崎線 足利市駅よりタクシー利用 約20分
車を利用の場合
●北関東自動車道 足利I.C.より約10分
駐車場
●普通車 60台、大型バス 2台(無料)
※収穫祭前日〜当日を除く
【施設概要】
●施設名:ココ・ファーム・ワイナリー
●所在地:足利市田島町611
●URL:https://cocowine.com