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−目次−
高萩市松岡地区には、松岡城下の風情が残る町並みがあります
茨城県北部の高萩市は「常陸の小京都」と呼ばれ、江戸時代に水戸藩附家老の中山信敬が松岡城に戻り、城郭や城下町を整備しました。現在でも、アプローチ広場からお屋敷通り周辺にかけて、松岡の歴史を巡る散策路が人気です。
松岡城三の丸跡には高萩市立松岡小学校があり、敷地内に土塁や水堀などの遺構が残っています。その先には城下町跡が広がり、当時の面影を伝えています。
古い町並みが続く「お屋敷通り」
関根橋から松岡小学校までの約200mの通りが「お屋敷通り」として整備され、江戸時代から明治維新にかけての城下町風景を再現しています。この通りには、連続テレビ小説「らんまん」の徳永助教授のモデルとして知られる植物学者「松村任三」の生家も残っています。
趣のあるお屋敷が並ぶ通りは、民家として利用されているため、撮影時はご配慮ください。
町並みに溶け込む「照明分電盤」は、細部までこだわりのあるデザインです。
「お屋敷通り」近隣の見どころを紹介！
三の丸跡に建つ「松岡小学校」
高萩市立松岡小学校は、松岡藩時代の藩庁や廃藩置県後の松岡県庁があった場所に建っています。江戸時代の旧藩校跡地に小学校が建てられているのは全国的にも珍しい事例です。
白壁に囲まれた小学校の敷地には、土塁や堀の遺構が残り、松岡城三の丸跡の面影を伝えています。
校庭の片隅には、水戸藩の附家老を務めた「中山氏」の蔵が復元移設されています。●施設名：高萩市立松岡小学校
●所在地：茨城県高萩市下手網43
松岡藩藩校「就将館（しゅうしょうかん）」
2011年の校舎改装に伴い、郷土資料室・松岡藩藩校「就将館」が開館しました。高萩の歴史文化や松岡城について無料で学べます。
高萩四英傑の坐像や歴代領主の肖像画、甲冑などが展示され、小学校の沿革も紹介されています。
松岡城のジオラマは、松岡小学校を中心とした位置関係を明確に示しています。●施設名：松岡藩藩校 就将館
●所在地：茨城県高萩市下手網43
●開館時間：9:30～15:30（土・日・祝祭日のみ）
●入館料：無料
竜子山へと続く「アプローチ広場」
松岡小学校の西側、竜子山へ続く堀沿いには桜並木があり、右手にはアプローチ広場があります。春には多くの花見客が訪れ、桜の名所として知られています。
公園内は芝生広場として整備され、土塁や水堀などの松岡城の遺構が確認でます。
10代中山信敬が指定した「松岡八景」や、「松岡七賢人」を紹介する石碑が立っています。●施設名：アプローチ広場
●所在地：茨城県高萩市下手網
松岡城址（竜子山城）
松岡小学校の北側にある標高57mの竜子山には、「竜子山城」がありました。1602年、松岡四英傑の一人、戸沢政盛が山麓に平山城を築き、「松岡城」と改名しました。1622年、戸沢氏が転封すると、松岡城は水戸藩の所領となり、水戸藩附家老の中山氏に与えられました。一度は空城になりましたが、中山信敬が戻り、城郭や城下町を整備しました。
地元の有志により登山道が整備され、松岡城址の遺構を安全に散策することができます。
松岡城には天守閣や櫓はなく、山頂に本丸を置き、大手門の先には二の丸御殿や家臣の住居がありました。●施設名：丹生神社
●所在地：茨城県高萩市下手綱
中山氏の氏神「丹生神社（三神社）」
竜子山の麓にある丹生神社は、松岡領主中山氏の氏神様である丹生都比女命を祀っています。毎年元旦と4月中旬には、市指定無形民俗文化財の棒ささらが行われます。
本殿の表札には「三神社」と書かれています。丹生都比女命、天満宮、稲荷神社の三柱をお祀りしており、明治以降は三神社と呼ばれています。
●施設名：丹生神社
●所在地：茨城県高萩市下手綱47
「お屋敷通り（松岡藩城下町）」へのアクセス情報
電車を利用の場合
●JR常磐線 高萩駅よりタクシーで約10分
車を利用の場合
●常磐自動車道 高萩I.C.より約5分
駐車場
●普通車 25台（無料）
●施設名：お屋敷通り（松岡藩城下町）
●所在地：高萩市下手綱地内
