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−目次−
古くから湧き水が湧き出会いの場であった「泉神社(いずみじんじゃ)」とは
茨城県日立市にある「泉神社」は、紀元前42年(宇治49年)創建と伝えられる日立地域最古の神社。当時、「蝦夷討伐」の拠点であった立地から、多くの武将たちが参拝しました。
現在でも境内には、太古より湧き水が湧き続ける泉があり、泉神社周辺の森一帯が「泉が森」として、茨城県指定史跡に指定されています。
祭神「天速玉姫命(あまのはやたまひめのみこと)」にまつわる伝説が残されています。「昔々、密筑の里では日照りが続き、困った里人が雨乞いの祈りをしたところ、天から美しい『霊玉』が降ってきて、落ちた地面から泉が湧き出た」とあり、泉が神格化されたものであると考えられています。
近年では「恋愛のパワースポット」として人気です!
713年(和銅6年)に編纂された「常陸国風土記」には、『密筑の里の大井』という記述が残されています。
『夏の暑き時、遠邇の郷里より酒と肴とをもちきて、男女会集いて、休い遊び飲み楽しめり』と記され、この地が古来より出会いの場であったことから、「恋愛スポット」として知られる様になりました。「泉の写真を携帯の待ち受けにすると、素敵な出会いに恵まれる…」という噂があるそうですよ!
本殿前の右手側にある「社務所」では、「御朱印」をはじめ、縁結びにちなんだ「お守り」などをいただく事ができます。
参拝者の7割が女性という事もあり、女性をターゲットとしたお洒落なお守りが揃っています。神社の「のぼり旗」もそうですが、デザイン性の高さに感心させられました。
県指定史跡「泉が森(いずみがもり)」
泉神社境内の森は「泉ヶ森」と呼ばれ、常陸国風土記に記された「密筑の里の大井」とされる湧き水の湧く泉があり、中央には「弁天堂」が鎮座しています。
1969年(昭和44年)12月に、茨城県指定史跡に指定。2008年(平成20年)6月に、泉の湧水が環境省選定「平成の名水百選」に選定されました。
ポコポコと盛大に湧き出る様子は、今までの湧水の概念を吹き飛ばすほどの衝撃的な光景に息を呑みます。
泉の大きさは、周長約4m・最大水深約2m程で、水温は一年を通して13度前後に保たれています。手で掬って飲んでみたくなりますが、近年の環境悪化により残念ながら飲用には適さないそうです。水質悪化に繋がるので、くれぐれもお賽銭など投げないようにお願いします!
目を凝らして水面をみると、小ぶりな「ザリガニ」が沢山歩いています。無断で誰かが放流したのか…とも思いましたが、注意書きを読むと神社で飼育している「ザリガニ」のようです。
泉神社境内の見所を紹介!
拝殿・本殿
1802年(享和2年)に社殿が焼失し、旧記録や宝物などが散逸してしまいました。現在の拝殿および本殿は、1983年(昭和58年)5月に再建されたもので、鉄筋コンクリート製の流造となっています。
泉龍木(せんりゅうぼく)
こちらは、境内奥地より発見された「龍の姿」に見えるという古木です。写真右手側が龍の口となり、古木に触れると龍の鼓動を感じられ、龍神の力を授かるそうです。
社務所前にある樹齢450年(推定)の御神木は、杉の木に桜が根付いた宿り木で、昭和の初めにあった落雷により大きく損傷しました。表皮に現れた「玉杢(たまもく)」が実に見事で貴重であることから、屋根を設置し風雨を避けながら温存されています。
泉の水に浸すと文字が浮かび上がる「水みくじ」を、社務所でいただく事ができます。湧き水に浸す「おみくじ」は、国内でも泉神社だけとなっています。
「初穂料」200円
「厄よ去れ!」と念じながら、厄割石めがけて『厄割玉(やくわりたま)』を投げつけて砕くと、災いや災難を打ち砕く御利益があるそうです。
「初穂料」200円
目洗いの泉
境内に溜まった清らかな「山水」が流れ出た泉で、古来より地域の人々に「眼病平癒」と信仰されてきました。
「泉が森」の湧水が硬度200mg/Lの硬水であるのに対し、「目洗いの泉」は硬度59mg/Lの軟水となっています。
本殿前に設置されている「手水舎」。神社の規模からすると、少々こじんまりしている印象ですね。
参道途中の左手奥には「三峯神社」が鎮座しています。秩父(埼玉県)にある総本社は、「日本武尊」が東征する際に造営された経緯もあり立地的な繋がりがあるのかもしれません。
境内摂社(左から鷺杜神社・富士神社・豊稔神社・稲荷神社)が、コンパクトに纏められています。
立ち寄りスポット「イトヨの里 泉が森公園」
泉神社に隣接する「泉が森」の一角に「イトヨの里 泉が森公園」が整備されています。その名前の通り「イトヨ」の保護活動を行っており、茨城県内で唯一の環境省選定「平成の名水百選(2008年)」に選定されています。
公園内には、湧き水を利用した池があります。そこでは、綺麗な湧水でしか生きられない幻の淡水魚「イトヨ」が古くから生息しており、近隣の方々の尽力により保護されてきました。
池の水面を覗いてみると、まるで山奥の清流にでも来た様な美しさで、とても驚かされます。
「泉が森のイトヨ」の生態について
イトヨは、体長5〜6cm程のトゲウオ科の小さな魚で、背中や腹などに鋭い棘があるのが特徴。
生涯を淡水で過ごす「陸封型」と、産卵期以外を海で過ごす「降海型」に分けられ、泉が森公園にいるイトヨは「陸封型」となり、水温15度前後の綺麗な湧き水のある限られた場所でしか生息できない貴重な魚です。
【施設概要】
●施設名:イトヨの里 泉が森公園
●所在地:茨城県日立市助川町1-1-1
「泉神社(泉が森)」へのアクセス情報
電車を利用の場合
●JR常磐線 大甕駅より徒歩約10分
車を利用の場合
●常磐自動車道 日立南太田I.C.より約15分
駐車場
●普通車 10台程度(無料)
※神社近くにも無料駐車場あり。
【施設概要】
●施設名:泉神社(泉が森)
●所在地:茨城県日立市水木町2-22-1
●URL:https://izumi-jinjya.com