「やんば天明泥流ミュージアム」もう一つの浅間山大噴火の歴史

「やんば天明泥流ミュージアム」もう一つの浅間山大噴火の歴史

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天明泥流を学ぶ「やんば天明泥流ミュージアム」

やんば天明泥流ミュージアムの外観正面群馬県長野原町にある「やんば天明泥流ミュージアム」は、八ッ場ダム建設事業に伴う地域振興施設として、2021年(令和3年)4月3日にオープン。1783年(天明3年)、浅間山の大噴火で発生した「天明泥流」をテーマにした新しい博物館です。

天明泥流の出土品の展示館内では、「天明泥流」により埋没した村落の出土品の実物展示や、ジオラマ模型・映像などを用いて詳しく解説しています。1994年(平成6年)〜2019年(令和元年)までの間、ダム建設による水没地域の大規模な発掘調査が行われ、多くの出土品が発見されました。

長野原町立第一小学校旧校舎内の様子また、敷地内に移築された「長野原町立第一小学校旧校舎」では、長野原町発祥の「上毛かるた」にちなんだ展示や、郷土資料が展示され、無料で見学することができます。

「天明泥流(てんめいでいりゅう)」とは
江戸時代後期となる1783年(天明3年)、現在の群馬県と長野県の県境にある活火山「浅間山」で大規模な噴火が発生しました。近隣地域に大きな被害を出したこの大噴火を「天明の浅間焼け」と呼び、浅間山北麓で起きた大爆発により大量の『土石なだれ』が発生。麓にある「鎌原村」を襲ったのち吾妻川に流れ込み、『泥流』となって吾妻川から利根川まで達しました。これらの大災害は、TVなどで知られる「鎌原土石なだれ」や「天明泥流」と呼ばれ、浅間山北麓や吾妻川・利根川沿いで死者1,500名以上、被害家屋2,000軒以上となる大きな被害を残しました。

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「やんば天明泥流ミュージアム」館内の見所を紹介

天明泥流体感シアター

天明泥流体感シアターの入り口入館したら、先ずはこちらの「天明泥流体感シアター」で、10分間の映像を必ず視聴しましょう。江戸時代後期の長閑な生活風景から、浅間山の大噴火により村が「天明泥流」に襲われる様子を、本格的なドラマ仕立てで再現し、最新技術を用いた映像や音声により圧倒的な没入感を体感できます。

【天明泥流体感シアターの概要】
●上映時間:約10分
●定員:40名
※曜日により、15分または20分ごとの入れ替え制。

▲「天明泥流体感シアター」で放映される映像のダイジェスト版(1分42秒)を紹介。

天明泥流展示室

天明泥流展示室の様子「天明泥流」が発生した当時の八ッ場や時代背景を紹介する展示室。「天明泥流体感シアター」の内容とリンクした形で展示され「よみがえる人々のくらし」「うばわれた日常」「災害の記憶」の4つのコーナーで構成されています。
※毎週土・日・祝日には、学芸員による「ミュージアム展示解説」が実施されています。

当時の茶葉が入った茶釜の展示お茶っ葉が入ったままの「茶釜」が、そのままの形で出土しています。村を泥流が真空パックしたような状態となり、発掘された出土品の状態はよく、当時の生活の様子が生々しく蘇ります。

「天明泥流」堆積地層の剥ぎ取りこちらは、「天明泥流」堆積地層の剥ぎ取り。石川原遺跡を発掘調査した際に、地面を掘り下げた断面を樹脂で固めたもの。当時の畑の畝や噴火で積もった軽石などが確認できます。

天明泥流から逃げ遅れた猫の骨泥流から逃げ遅れたネコの骨で、「天明泥流体感シアター」で登場するネコのモデルとなっています。30kmも離れた村で、浅間山の泥流に襲われるなど誰も想像もしていなかったのでしょう。

浅間山の噴火活動の年表展示室の最後には、浅間山の火山活動を年表形式で展示しています。地質学的に見ると「天明3年の大噴火」はつい最近の出来事で、「天明泥流」の被害を後世に残す意義を感じます。しかし、浅間山の暴れっぷりには、正直ビビってしまいますね。。

テーマ展示室(八ツ場の遺跡)

八ツ場周辺の縄文時代の遺跡「天明泥流展示室」の奥にある「テーマ展示室」では、ダム建設における発掘調査で発見された縄文時代の土器や石器などが多数展示されています。

八ツ場の遺跡で出土した土偶こちらは、ユニークな表情が魅力の土偶の展示です。石川原遺跡で発掘されました。

ミュージアムショップ

やんば天明泥流ミュージアムのミュージアムショップ「ミュージアムショップ」では、「天明泥流」に関する書籍やオリジナル商品などが販売されています。

資料閲覧コーナー

やんば天明泥流ミュージアムの資料閲覧コーナー「ミュージアムショップ」の奥にある「資料閲覧コーナー」は、各種関連資料の閲覧をはじめ、調べごとに最適なスペースとなっています。

長野原町立第一小学校旧校舎(移築)

長野原町立第一小学校旧校舎の外観1911年(明治44年)に建てられた県内最古級の木造校舎となる「長野原町立第一小学校旧校舎」。八ッ場ダム建設事業により、校舎の一部をミュージアム敷地内に移築保存しています。
そんな歴史ある「長野原町立第一小学校」ですが、高台に移転後過疎化による児童数減少のため、2021年(令和3年)3月31日をもって閉校となり、この旧校舎が残されるのみとなりました。

旧長野原町第一小学校の教室の再現旧校舎内はとても綺麗に保たれており、当時の教室を再現した昔懐かしい光景に出会う事ができます。また、小学校ゆかりの資料や地域の暮らしなどを紹介する展示があります。

浦野匡彦氏の紹介コーナー教室内の一画にある、本小学校の卒業生であり『上毛かるた』の生みの親「浦野匡彦さん」に関する、レトロでお洒落な展示が目を惹きます。

「やんば天明泥流ミュージアム」の基本情報

やんば天明泥流ミュージアムのプレート

開館時間

●9:00~16:30(最終入館16:00)

休館日

●水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日休館)、年末年始

入館料

●一般:600円
●小学生・中学生:400円

割引情報!「JAF会員優待」or「モンベルクラブ会員特典」

⚫︎入館料 100円引(会員含む5名まで)
※入場券購入時に各会員証をご提示ください。

「やんば天明泥流ミュージアム」へのアクセス情報

やんば天明泥流ミュージアムの駐車場

電車を利用の場合

●JR長野原草津口駅より車で約10分

車を利用の場合

●関越自動車道 渋川伊香保I.C.より約60分
●上信越自動車道 碓氷軽井沢I.C.より約75分

駐車場

●普通車 40台(無料)

施設概要
施設名やんば天明泥流ミュージアム
所在地群馬県吾妻郡長野原町大字林1464-3
URLhttps://www.town.naganohara.gunma.jp/www/yamba-museum/

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