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近代化遺産「旧下野煉化製造会社煉瓦窯」とは
栃木県野木町の近代産業を支えた旧下野煉化製造会社のレンガ工場の一部で「国重要文化財」および「近代化産業遺産群」に選定されている煉瓦窯です。
「ホフマン式円形輪窯」と呼ばれ、国内で現存する4基の中で唯一完全な形を保っている貴重な産業遺物であり、外形は16角形・高さ約34m・周囲は約100mもあり、明治23年〜昭和46年までの約80年間、最大で年間40万本もの赤レンガを出荷していました。
また、施設の老朽化が進み、2001年にはシモレン社が修復に着手。同社が経営破綻の後2006年に野木町が施設管理者となり、2011年7月から2016年5月まで野木町が主体となって保存修理工事が行われました。
ヘルメットをかぶり煉瓦窯の2F内部へ進むと窯全体を見渡せる巨大な空間が広がっています。
床面の内縁と外縁には燃料の運搬用のトロッコのレールが一敷設され、レールに挟まれた床面には一面に投炭孔が配置されています。
窯のシンボルである煙突を倒壊から守るため内側から補強しています。
煉瓦窯の裏手には乗馬クラブがあり、思わず見入ってしまいますね。
余談ですが、マツダコネクト(カーナビ)の野木町煉瓦窯のシルエット(笑)
さすがは、国重要文化財施設ですね!
地域の自然や文化・歴史を学習・体験できる「野木ホフマン館」
「野木町煉瓦窯」に隣接し、2016年5月10日にリニューアルオープンした、野木町の自然・文化・歴史を学習、体験できる観光スポットです。
ラムサール条約登録湿地である「渡良瀬遊水地」にも簡単にアクセスでき、レンタサイクル(無料)で遊水地や近隣寺社を散策したり、併設の「こびとカフェ」では美味しい手作りピザやコーヒーも楽しめます。
館内にある研修室では、煉瓦窯の歴史に関する映像放映されており煉瓦窯の全体像を目と耳から把握することができます。
なんと、電動アシスト自転車も無料レンタルできて「渡良瀬遊水池」散策も捗ります!
下野煉化製造のレンガを使用した代表的な建造物
・東京駅(東京都千代田区)
・日本鉄道会社 – 鉄橋の橋脚、トンネルなど
・西堀酒造(栃木県小山市)
・結城酒造(茨城県結城市)
・日光金谷ホテル(栃木県日光市)
・足尾銅山(栃木県日光市)
・新井家ふるさと記念館(栃木県野木町) など
「野木町煉瓦窯(ホフマン館)」の基本情報
見学時間
●9:00~17:00
※未公開日:毎週月曜・年末年始(12/29~1/3)、国民の祝日開館、翌平日閉館
煉瓦窯見学料
●中学生以下:無料
●高校生以上:100円
●15人以上の団体:80円
※ボランティアガイドによる解説付きの見学ツアーも実施中されています。
●9:30、10:30、11:30、13:00、14:00、15:00、16:00の7回(1回約30分)
「野木町煉瓦窯(ホフマン館)」へのアクセス
電車・バスをご利用の場合
●JR宇都宮線 野木駅西口よりタクシーで約10分
車をご利用の場合
●東北自動車道加須I.C.より約40分
駐車場情報
●大型:5台、普通車75台(無料)