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−目次−
まちの未来を描く、全線新設のLRT「宇都宮ライトライン」
2023年8月に開業した「宇都宮ライトライン」は、路面電車の新設としては75年ぶり、ゼロから作ったLRTとしては全国初の路線です。宇都宮駅東口から芳賀・高根沢工業団地駅までの14.6kmを結び、冴える黄と黒の車体が印象的。沿線には大型ショッピングモール「ベルモール」や「グリーンスタジアム」などの見どころも多く、乗り降り自由な一日乗車券を使って宇都宮観光してみるのもオススメ!
構想から30年、宇都宮市は東西の公共交通を充実させるため、JR宇都宮駅から東の清原や芳賀エリアに路面電車方式のLRTを開業しました。宇都宮市は南北にJR線や新幹線が通っていますが、東西の公共交通はバスのみと貧弱で、工業団地がある清原や芳賀エリアでは出勤時の車渋滞が課題でした。そこで、渋滞対策と大量輸送手段の確保のため、新しい交通システムの導入が検討され、海外視察の結果、路面電車方式のLRTに決定しました。


▼宇都宮駅東口の様子
「ライトライン(LRT)」とは
ライトライン(LRT)は、「Light Rail Transit(ライト・レール・トランジット)」の略称で、次世代の交通システムとして期待されています。各種交通との連携、低床式車両(LRV)の活用、軌道・停留場の改良による乗降時の容易性などの特徴があります。
2000年代以降、各地で路面電車の延伸や普通鉄道からの転換などが行われ、1948年の富山地方鉄道伏木線以来となる新規開業となりました。
「導入車両(HU300形)」について
ブレーメン形の3両編成LRV「HU300形」は、新潟トランシス社製です。「H」は芳賀、「U」は宇都宮、「300」は3車体連接を表します。工業団地への通勤や通学客の需要を見込み、定員は国内最大クラスの160名、全備重量は3両合わせて39tと軽量化されています。
「ライトライン」名称の意味・由来
車両名称の「ライトライン」は、愛称案からアンケートを募って決められました。「ライト」は同地域を表す「雷都」を冠し、LRTの一部であるほか、光や明るいといった意味を持つことから、「(未来への)光の道筋」というメッセージも込めています。
「宇都宮ライトライン」の乗車方法は?
初めてライトラインに乗るときは、乗車方法に戸惑うかもしれません。駅は基本無人なので、事前に調べておくと安心です。主な乗車方法は、「交通系ICカード」と「現金払い」の2つとなっています。
①「交通系ICカード」利用の場合
「Suica」や「PASMO」、地域連携ICカード「totra」などの交通系ICカードが利用できます。乗車時はドア横の「緑色」の乗車用カードリーダーに、下車時は「黄色」の降車用カードリーダーにタッチしてください。乗車・降車共に、どのドアからでもタッチできます。
totra、Suica、PASMO、Kitaca、manaca、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCA
※モバイルSuica、モバイルPASMOなどの利用も可能です。
②「現金」で支払う場合
ライトラインは現金乗車もできますが、乗車方法は少し独特です。各停留所の「整理券発行機」で整理券を事前に発行し、車内にある「運賃表示器」で運賃を確認して、下車時に支払います。ただし、降車時は運転席のある“一番前のドアからのみ降車可能”なので、注意が必要です。とくに理由がなければ、ICカードで乗車した方がスムーズです。
その他、観光に便利な「一日乗車券」
宇都宮芳賀ライトレール線の全線が乗り放題になるお得な「ライトライン一日乗車券」は、「宇都宮駅東口(ホーム北端部)定期券うりば」で販売されています。沿線にある飲食店などで本券を呈示すると、ドリンクのサービスや商品の割引が受けられる特典も!
驚異の成長!? ライトライン、開業1年で600万人突破!
2023年8月の開業直後、平日の乗客目標は「1万2000人/1日」でしたが、2024年4月には、快速の投入や増便・ダイヤ改正を実施した結果、平日の乗車数が「1万5000~1万8000人/1日」に増加しました。これにより、市が掲げていた「開業3年目に約1万6000人」という目標は、開業1年も経たずに達成しました。
宇都宮駅西側への延伸計画
宇都宮駅東口からJR宇都宮駅西口、駅前大通道路と並行して、二荒山神社~東武宇都宮駅前~教育会館まで延伸する計画が進められています。開業当初は地域の交通渋滞の緩和が主な目的でしたが、次世代路面電車開業による「沿線まちづくり」という点で注目を集めています。なお、開業は2030年代前半の予定です。


「宇都宮ライトレール」の基本情報
営業時間
●運転時間:[平日]早朝4時台~深夜0時台、[土日祝]早朝5時台~深夜11時台
※JR宇都宮駅の新幹線の始発・終電に対応しています。
●運転間隔:ピーク時 約6分間隔、オフピーク時 約10分間隔
運賃
●初乗り150円〜400円
※ライトラインの運賃は、乗った距離に応じて運賃が決まる対距離制を導入しています。
1日乗車券
●大人(中学生以上)1,000円
●大人(餃子券300円分付)1,300円
●小学生 500円
※1日乗車券は、宇都宮駅東口ホーム北端部にある「定期券うりば」で販売されています。
※餃子券の対象店舗、沿線の8店舗(来らっせ 本店・パセオ店、宇都宮みんみん 宮みらい店、宇都宮餃子館 健太餃子東口店、中華トントン、龍華園、らーめん正宗、満天家 ゆいの杜店)
「宇都宮ライトレール」をもっと知る施設を紹介!
交通未来都市うつのみやオープンスクエア
宇都宮のまちづくりや公共交通について、次世代型路面電車LRTをはじめとした様々な取り組みを紹介しています。スタッフの説明やワークショップなどを通して楽しく学べます。トナリエ宇都宮3階にあるので、買い物のついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう。


●施設名:交通未来都市うつのみやオープンスクエア
●所在地:栃木県宇都宮市駅前通り1-4-6 トナリエ宇都宮3階
●URL:https://u-movenext.net/open-square/
ウツノミヤテラス(Utsunomiya Terrace)
2022年8月、JR宇都宮駅東口に開業した「ウツノミヤテラス」は、「ライトキューブ宇都宮」に併設された北関東最大級の複合施設です。
宇都宮周辺の代表的なショップや、地元グルメの人気店などが出店し、ライトラインの停留所にも近く、訪れる人々の憩いの場となっています。

